2026年10月19日
この記事の要点
- 問題点:購買実績が基幹にあって使えず、訪問先が営業の判断だけで決まると、たくさん買ってくださるお客様に、一定期間訪問できていないことに気づけない
- 解決策:訪問する顧客の区分と訪問の目安を決め、最終活動日のレポートで、一定期間訪問していない顧客を確認する
- 効果:訪問が足りないお客様が見え、次に会う相手を会議で決められるようになるはずです。AIで購買実績の連携やレポート作成は減るが、訪問頻度のルールを決めることは残る
毎月ご注文をいただいているお客様に、最後に訪問したのはいつか。会社として、すぐに答えられるでしょうか。
営業会議で「この会社、最後に行ったのはいつ?」と聞いたとき、担当者の記憶に頼っていないか、確認してみてください。
この記事では、Salesforceの標準機能で「訪問すべき顧客」を見える化する方法を、2つの見直しとしてまとめます。
事例:買ってくださるお客様ほど、訪問が後回しになる
段ボール加工品の販売会社の場合
営業の活動を見るダッシュボードを作るとき、要望が挙がりました。毎月買ってくださっているのに、営業や顔出しに行けていないお客様がある、というものです。
家具製造販売の会社の場合
担当ごとに、定期的に訪問するお客様がいました。ただ、訪問できたかどうかのチェックは、されていませんでした。この会社は、基幹システムとの連携を開発しました。
2社に共通していたのは、訪問の状況が、お客様ごとに確認されていなかったことです。
問題点:たくさん買ってくださるお客様に、一定期間訪問できていない
訪問先は、営業一人ひとりの判断で決まりがちです。行きやすいお客様や、目の前に商談があるお客様が、先になります。
原因は、営業の意欲ではありません。購買実績が基幹システムにあり、Salesforceで使えないため、訪問する顧客の区分が主観になってしまうことです。
見直すこと1:訪問する顧客の区分と、区分ごとの訪問の目安を決める
お客様を区分し、区分ごとに訪問の目安を決めます。
| 決めること | 例 | 決める人 |
|---|---|---|
| 顧客の区分の基準 | 直近半年の購買金額、重点的に攻める業界 | お客様(会社) |
| 区分ごとの訪問の目安 | この区分は90日以内に一度は会う | お客様(会社) |
取引先の区分も、訪問の記録(活動)も、Salesforceの標準の機能で足ります。新しい項目や仕組みを作り込む必要は、ほとんどありません。
見直すこと2:最終活動日のレポートで、一定期間訪問していない顧客を確認する
Salesforceには、お客様ごとの最終活動日があります。標準のレポート1つで、たとえば90日など、一定期間訪問していないお客様を一覧にできます。
| 見るもの | 分かること |
|---|---|
| 一定期間訪問していない顧客の数 | 訪問が足りていないお客様の規模 |
| 担当取引先のうち訪問できた割合 | 担当ごとの訪問の偏り |
何日にするかは、お客様が決めてください。まずは、この1つに絞ることをおすすめします。独自のレポートや仕組みを作り込んで複雑にすることは、おすすめしません。
AIで変わること、変わらないこと
変わること
| 項目 | これまで | AI時代 |
|---|---|---|
| 購買実績での顧客のランク分け | 基幹とSalesforceの連携開発が必要。開発できる会社に限られる | 基幹から購買データをCSVで出力し、AIに読ませるだけでできる。小さな会社でもできる |
| レポート・ダッシュボードの作成 | 都度、作成する作業が発生 | AIが作るダッシュボードはとてもよくできている。訪問頻度のルールをスキルで指示すれば、作成作業がなくなる |
AIでダッシュボードを作る体験は、こちらの記事に書きました。
変わらないこと
- 何を基準にお客様を分け、どのくらいの間隔で会うか。基準は、会社として決める必要があります
- 訪問を、お客様(取引先)に紐づけて記録すること。記録がなければ、AIにも、訪問していないことしか分かりません
- CSVをどのくらいの頻度で出力するか(お客様が決めます)
- 取引先名や購買金額を、AIに渡してよい範囲の確認
まとめ:効果・メリット
訪問すべき顧客を見える化するために見直す2つのこと
●訪問する顧客の区分と、区分ごとの訪問の目安を、会社で決める
●一定期間訪問していないお客様を、最終活動日のレポートで確認する
見直したあと、お客様にとって、次のような変化が期待できます。
- 訪問が足りないお客様が見え、次に会う相手を、会議で決められるようになるはずです
- 基幹システムとの連携を開発しなくても、購買実績を使ってお客様を分けられます
- 営業の記憶や、行きやすさだけで、訪問先が決まることが減るはずです
私たちにとっても、連携やレポートの個別開発が減ります。そのぶん、会議で見る指標の整理や、稼働後のAI活用の支援に、時間を使えます。
AIで、購買実績の連携やレポートの作成は減ります。でも、誰にどのくらい会うかを決めることは、残ります。
まずは、基幹システムから直近半年の購買データを出し、購買金額の上位5社に、最後に訪問した日を言えるかを確かめてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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